【前編】長期入居が賃貸経営を安定させる理由~退去コストと修繕の実態~
不動産・相続について勉強中の、ワンダーランドMAIMAIです。
「退去が出るたびにバタバタして、なんだかお金も出ていく気がする」
そう感じているオーナーの方も多いのではないでしょうか。
賃貸経営において、入居者の入れ替えはコストがかかるイベントです。
今回は、退去が出るたびにどんなコストが発生するのか、そして入れ替えが多い物件と長期入居の物件ではトータルコストにどんな違いが出るのかを整理してみたいと思います。
1. 退去のたびに発生する3つのコスト
退去が発生したとき、オーナーには次のようなコストが生じます。
【空室期間の家賃ゼロ】
退去から次の入居者が決まるまでの間、その部屋の家賃収入はゼロになります。
1ヶ月空室が続けば、それだけで1ヶ月分の収入が失われます。
【クリーニング・リフォーム費用】
退去後には、ハウスクリーニングや必要に応じた補修が発生します。
次の入居者に気持ちよく住んでもらうために、クロスの張り替えを選ぶオーナーも多く、その費用はオーナーが負担します。
賃貸住宅は商品ですから、印象を整えるためのコストとも言えます。
【広告費・仲介手数料】
次の入居者を募集するための費用がかかります。
不動産会社への広告費や仲介手数料が発生するケースが多く、これも入れ替えのたびに積み上がるコストです。
これらが退去のたびに発生することを考えると、入れ替えが多い物件ほど、年間を通じてコストが積み上がっていくことが分かります。
2. 「入れ替えが多い物件」と「長期入居の物件」、トータルコストの違い
例えば、2年ごとに入居者が入れ替わる物件と、同じ方が6年間住み続けてくれる物件を比べてみます。
2年ごとに入れ替わる物件では、6年の間に3回退去が発生します。
そのたびにクリーニング・補修・広告費・空室期間が生じます。
それぞれの費用が小さくても、3回重なれば合計はかなりの金額になります。
一方、6年間同じ方が住み続けてくれた場合、退去は1回だけです。
空室期間もなく、家賃収入は安定して入り続けます。
退去後にまとまった費用がかかったとしても、6年分の安定した収入と節約されたコストを考えると、長期入居の方が経営上は有利です。
3. 長期入居後の修繕は本当に大変なのか
「長く住んでもらうのはいいけれど、退去後の修繕が大変なのでは」と感じる方もいるかもしれません。
結論から言うと、長期入居後の修繕が特別に大変かというと、必ずしもそうではありません。
退去後にまとまった費用が一度にかかるため「大変」に見えることがありますが、入れ替えが多い物件では小さな費用が何度も重なって積み上がっています。
トータルで見れば、入れ替えが少ない方が修繕費の合計は抑えられることが多いのです。
4. クロスの耐用年数は「6年」——入れ替えが多いほど累積費用が増える
国土交通省の原状回復ガイドラインでは、壁紙(クロス)の耐用年数は6年と定められています。
6年以上住んでいた場合、クロスの残存価値はほぼゼロと見なされます。
そのため、通常の使用による汚れや変色であれば、退去後のクロス張り替え費用は原則としてオーナー負担となります。
これは入居期間の長短に関わらず同じルールです。
退去後、次の入居者に気持ちよく住んでもらうためにクロスを張り替えることを選ぶオーナーも少なくありません。
ただしそれはオーナーが選択するものであり、必ずしも義務ではありません。
2年ごとに入れ替わる物件では、6年間で3回クロスを張り替える可能性があります。
10年で1回退去する物件と比べると、発生回数が大きく違います。
入れ替えが多い物件ほど、累積の修繕費は積み上がっていきます。
次の記事では
では、長期入居者が生まれる物件にはどんな特徴があるのでしょうか。
また、オーナーが安心して賃貸経営を続けるための仕組みについてお伝えします。
▶ 後編「長く住んでもらえる物件の共通点と、オーナーが安心できる状態とは」
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