【前編】普通借家と定期借家、どちらで貸すべきか~それぞれの仕組みと違い~
不動産・相続について勉強中の、ワンダーランドMAIMAIです。
賃貸物件を貸し出す際、「普通借家」にするか「定期借家」にするかを選ぶことができます。
ほとんどの賃貸物件は普通借家で貸し出されていますが、定期借家という選択肢についても知っておくことで、より状況に合った判断ができます。
今回は、2つの契約形態の仕組みと基本的な違いを整理します。
1. 普通借家とは何か
普通借家(正確には「普通借家権」)とは、借地借家法に基づく一般的な賃貸借契約です。
日本の賃貸物件の大半はこの形態です。
契約期間は通常2年で設定されることが多いですが、期間が終了しても自動的に更新される仕組みになっています。
これを「法定更新」といいます。
オーナーが更新を断る(入居者に退去してもらう)ためには、「正当事由」が必要です。
正当事由とは、オーナー自身がその物件に住む必要がある、建物が老朽化して建て替えが必要、などの理由です。
単に「別の人に貸したい」「もう貸したくない」という理由だけでは更新拒絶はできません。
2. 定期借家とは何か
定期借家(正確には「定期建物賃貸借」)とは、2000年に施行された借地借家法の改正により導入された契約形態です。
定期借家の最大の特徴は、契約期間が終了すると契約が終わり、更新がないことです。
契約期間は自由に設定でき、1年・2年・5年など、オーナーと入居者が合意した期間で設定します。
期間終了後も引き続き貸す場合は、新たに再契約を結ぶ必要があります。
再契約するかどうかはオーナーが判断できます。
手続き上の要件として、契約書とは別に「定期建物賃貸借であること」を説明した書面を事前に交付・説明することが必要です。
この手続きを怠ると、定期借家契約が無効になり普通借家として扱われることがあるため、注意が必要です。
3. 最大の違い——「更新」と「解約」のルール
【更新のルール】
普通借家:契約期間終了後も自動更新。オーナーから解約・更新拒絶をするには正当事由が必要。
定期借家:期間終了で契約終了。更新はなく、引き続き貸す場合は再契約が必要。
【入居者からの解約】
普通借家:入居者はいつでも一定の予告期間(通常1〜3ヶ月)をもって解約できます。
定期借家:原則として期間途中の解約はできません。ただし、床面積200㎡未満の居住用物件で、入居者に転勤・療養などやむを得ない事情がある場合は、申し出から1ヶ月後に解約できる規定があります。
【オーナーからの解約】
普通借家:正当事由なしには解約できません。
定期借家:期間終了時に確実に終了できます。ただし、期間満了の1年〜6ヶ月前までに「期間満了による終了」の通知をする必要があります。
4. オーナーにとっての違い
普通借家のオーナーにとっての主なメリットは、入居者が見つかりやすいことです。
日本の賃貸市場では普通借家が主流であり、入居希望者に安心感を与えやすい形態です。
デメリットは、一度入居者が決まると、正当事由なしにはオーナー都合での退去を求めにくいことです。
将来的に自己使用や売却を考えている場合、スムーズに物件を空けられない場面が生じることがあります。
定期借家のオーナーにとってのメリットは、期間終了時に確実に物件を空けられることです。
「いずれ自分が住む」「数年後に売却する予定」といった場合に有効な選択肢です。
デメリットは、入居者が見つかりにくいケースがあることです。
定期借家は「いつか退去させられる」という不安感から、敬遠する入居希望者も一定数います。
5. 入居者にとっての違い
入居者の立場から見ると、普通借家は「安心して長期間住める」という安定感があります。
自ら退去しない限り、基本的に住み続けることができます。
定期借家は、期間終了後に退去しなければならないというリスクがあります。
期間が短い場合、また引越しが必要になる可能性があることから、ファミリー世帯や長期居住を望む入居者には敬遠されることがあります。
一方で、定期借家は家賃が通常の普通借家より低めに設定されているケースがあり、価格メリットで選ぶ入居者もいます。
次の記事では
大阪の市場特性を踏まえた上で、どちらの形態が自分の物件に合っているかの判断ポイントを整理します。
▶ 後編「普通借家と定期借家、どちらで貸すべきか・大阪の市場特性と判断のポイント」
不動産経営に関するご相談がある方や、不動産相続でお困りの方、賃貸物件・駐車場をお探しの方も、お気軽にワンダーランドにご相談ください。
**********************************
今回のブログは不動産賃貸に関する内容でしたが、ワンダーランドでは不動産売買や相続に関するブログも掲載しております。
興味のある方は、ぜひこちらもご覧ください。
↓↓↓
MAIMAIのブログ(スタッフ紀本のブログ)
kumaさんblog(代表久保田のブログ)
⭐︎☆ 有限会社ワンダーランド☆⭐︎創業:平成2年4月
・HP: https://www.720.co.jp/
https://www.720901.com/
・mail [email protected]
住所:大阪市浪速区敷津西1-1-25
Tel: 0120-720901(なにわくで一番)
Tel: 0120-720981(なにわくは一番)
Fax: 06-6643−3363
Fax: 06-6647-3363
○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●
関連した記事を読む
- 2026/06/02
- 2026/05/29
- 2026/05/29
- 2026/05/26
-
賃貸物件の「修繕積立」を考えたことがありますか~突発的な出費に慌てないための備え~2026/06/02 -
【後編】「家賃保証」という言葉に安心していませんか~入居者・売却・契約前に確認すべきこと~2026/05/29 -
【前編】「家賃保証」という言葉に安心していませんか~サブリースの仕組みとメリット、知っておきたい注意点~2026/05/29 -
【後編】滞納が起きたとき、オーナーはどう動くべきか~長期滞納の対処と事前の備え~2026/05/26 -
【前編】滞納が起きたとき、オーナーはどう動くべきか~仕組みと初動対応~2026/05/26 -
【後編】普通借家と定期借家、どちらで貸すべきか~大阪の市場特性と判断のポイント~2026/05/22


