【後編】人口減少・空き家増加の時代に、賃貸物件を持ち続けるということ~オーナーとしての備えと判断~
不動産・相続について勉強中の、ワンダーランドMAIMAIです。
前編では、空き家増加の背景と現状、「賃貸用空き家」と「放置空き家」の違いを整理しました。
今回は、こうした時代背景の中で、賃貸物件を持つオーナーとして何を考え、どう備えるかを整理します。
【前編】はこちら→https://0120720901.com/contents/2050
1. 二極化が進む——選ばれる物件と選ばれない物件
人口減少・空き家増加の時代において、賃貸物件の市場では「二極化」が進んでいます。
需要が集まるのは、交通利便性が高い・駅から近い・設備が整っている・管理状態が良い物件です。
こうした物件は空室が出ても比較的早く次の入居者が決まり、家賃水準も維持しやすい傾向があります。
一方、駅から遠い・設備が古い・管理状態が良くない物件は、同じエリアでも入居者が決まりにくく、空室期間が長引く傾向があります。
家賃を下げても入居者が見つからない、という状況に陥るリスクもあります。
「うちの物件はどちらのポジションにあるか」を冷静に見極めることが、今後の経営判断の出発点です。
2. 家賃を適正に保つことの難しさ
大阪の賃貸市場では、更新料なしの普通借家が主流です。
入居後に家賃を上げることは文化的に難しく、一度決まった家賃は退去まで続く傾向があります。
そのため、「退去が出たとき」が家賃を見直す事実上の唯一のタイミングです。
長期入居者が多い物件では、周辺相場が上がっていても家賃が据え置かれたままになりやすく、気づいたら相場より低い家賃で貸し続けているということが起こります。
退去が出たときに「現在の相場はいくらか」をきちんと確認し、適正な家賃で次の入居者を募集することが、長期的な収益維持のために重要です。
空室期間を嫌がるあまり、相場より安い家賃で急いで入居者を決めてしまうと、その家賃が長期間固定されるリスクがあります。
3. 物件の「出口」を考えておく
賃貸経営を続けながらも、「この物件をどこかのタイミングで売却することになったら」という視点を持っておくことは大切です。
建物は時間とともに老朽化し、修繕費用がかかるようになります。
エレベーターのない古い集合住宅、耐震基準を満たしていない建物、設備の更新が遅れた物件は、将来の売却価格に影響します。
「今すぐ売る」という話ではなく、
「10年後・20年後に物件を手放す選択肢が来たときに、どんな状態にしておきたいか」
という長期的な視点で物件を管理しておくことが、将来の選択肢を広げることにつながります。
4. 相続で引き継いだ物件——持ち続けることが正解とは限らない
親から相続した賃貸物件を「とりあえず持ち続けている」というオーナーも少なくありません。
しかし、持ち続けることが必ずしも正解とは限りません。
修繕費がかかり続ける、管理が大変、税金の負担が重い、将来的にさらに価値が下がりそう——そうした状況であれば、売却して現金化することの方が合理的なケースもあります。
「先祖から受け継いだ土地だから手放せない」という思いは理解できます。
しかし、維持し続けることで生じるコストや手間を正確に把握した上で、「本当に持ち続けることが自分にとって最善か」を改めて考えることも、オーナーとしての大切な判断です。
5. オーナーが考えるべき「長期的な視点」とは
一人口減少・空き家増加という大きな流れの中で、賃貸物件オーナーが考えるべきことは何でしょうか。
ひとことで言えば、「自分の物件が、これからも選ばれ続けるかどうか」を定期的に見直し続けることです。
立地は変えられませんが、設備の更新・管理状態の維持・家賃の適正化・物件の見せ方の工夫——こうした積み重ねが、厳しくなる市場環境の中でも選ばれ続ける物件をつくります。
一方で、「どう頑張っても需要が見込めない」と判断できる物件については、売却や活用方法の転換を検討することも、長期的な視点からは合理的な選択です。
「持ち続けるか、売るか、活用方法を変えるか」——この判断に正解はありません。
ただ、現状を正確に把握した上で、自分なりの判断基準を持つことが、これからの賃貸経営には欠かせないと思います。
「自分の物件をどうすべきか、整理したい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
▶ 前編「人口減少・空き家増加の時代に、賃貸物件を持ち続けるということ・現状と背景を知る」
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